人を大切にすることが魅力
肩書きは取締役。起業時から入社をしており、社長の尾﨑とは前職からの付き合いですから、もう25年以上になります。パットコーポーレーションは人材サービス事業を中核にしますが、その他にも子育て支援事業などがあり、私は全てを統括する立場です。会社の方向性や方針は社長の尾崎が決めるものですが、私は社員や登録スタッフが何を求めているのか、何がしたいのかを見極めて、どうすれば一番力が発揮できるのかを考えて全員参加で仕事を進めていくようにする。人材サービスを事業にするということもありますが、人を大切にするということがこの仕事の魅力ですね。会社が設立10年を迎え、行動指針を考えるようになりました。企業理念や経営方針は尾崎が打ち出しますが、それを実現する為にはどうしたらいいかは私を含めて社員皆で考えるんです。
人は商品ではない
人材を扱っている仕事なので、ちょっと見方を誤ると私たちが扱っている商品は「人」と捉えられがち。どうすれば良い人をお客さんの元に投入できるか、ではありますが。求人募集をだして来た人に面接をし、採用をして、ルールを教え、お客さんのところに行ったらこうするんだと教育をして現場に行かせる。その行かせる人が商品だと捉えられがち。でも、僕らの商品というのは人では無くサービスなんですよね。良い人がいけばお客さんは喜んでくれるけれど、でもその人がたまたま良い人だったから良かったのかもしれない。そういうように良い人を作り上げるやりとりをスムージに進めるのが私たちの仕事。ですから、お客さんに喜んで頂いた時が一番嬉しいです。現場に行って、お客さんに「ウチのスタッフはどうですか?何か問題はないですか?」と聞いた時に「よく頑張ってくれているよ、パットさん凄く良かったから知り合いの困っている会社に人を出してくれないか」と言って頂く。そういう繋がりでパットコーポレーションはここまできました。
相手の立場になって考える
学生時代は一人でいることの方が好きでした。でも、逆にそれで人の色んなことを見る事ができたと思います。青春時代はバンド活動に熱中しいて、音楽をやりながらも生活をしなくてはいけないので、その時、登録派遣の仕事に就きました。私も派遣スタッフだったんです。その当時に、音楽仲間を通じて社長の尾﨑とも知り合いました。当時からお互いに仕事熱心でした。仲間や、周りにいた人達が良かったと思います。仕事熱心でしたから、派遣スタッフではなく事務所のスタッフに引き上げられました。当時は若い社員が意見を出し、真剣に取り組むので結果が悪くても会社は応援してくれました。しかし所帯が大きくなるにつれて利益の追求が色濃くなっていき、そこに葛藤があって、尾﨑と一緒に飛び出してパットコーポレーションを立ち上げました。
揺るがない立場で物を言う
4年間、心臓の病気を患いました。あと5分我慢していたらこの世にいなかったそうです。2ヶ月くらい入院をしたのですが、社員だけではなくお客さんまでお見舞いに来てくれたんです。その時に「自分はそこまでしてもらえるように接していたかな?」と疑問に思いました。自分のちょっとした転換期です。そんな病気をした人間をまだ会社に置いてくれるのかというのもありますし、お見舞いに来てくれた人達に恩返しをしたいと思いました。派遣先に社員も派遣するサービスは業界全体で見ればコストは高くなります。でも、安かろう悪かろうという会社も沢山ある中で、このサービスがお客さんに応える一番のサービスだと思います。派遣事業は、労働者保護の観点から様変わりはして来ていますが、そういう中でもお客さんが求める部分と労働者を保護しなくてはいけない部分の間に立ち、やらなくてはならないことが沢山あります。人が集まらないと仕事にならないけれど、あまり「仕事をお願いします」ばかりでは僕らがしっかり物を言わないといけない時に言えなくなってしまう。そういう立場的なものは揺るがずにしていますね。