「?」が生まれる人体のフシギ
もともと人体のメカニズムに興味がありました。走った時になぜ動悸がするのか?緊張するとなぜトイレに行きたくなるのか?そんな生理現象がすごく面白いと思い、大学では生理学を専攻していました。学生時代の勉強は「広く浅く」という程度だったのですが、一通り人のからだのメカニズムは学んだので、入社していきなり尿糖計を扱う部署に配属された時も、何となく「あの時勉強したな」と思いましたし、調べ方や勉強の仕方が分かるという点では生かされているのだなあと感じています。
研究分野で活躍する女性に
生理学を勉強する中で予防医学を学ぶ機会があり、病気になる前に予防して健康を維持していくという考え方に共感していました。そういう意味ではとてもタニタの考え方にはマッチしていたのではないでしょうか。また、当時研究開発の分野では女性が活躍している会社は少ないのが実情でした。一方、タニタでは出産をしても社会復帰している女性が多くいたので、そういう意味で長く働ける会社なのかなぁと思い、入社を決めました。現在も女性が多く活躍していますよ。
これがモノづくりなんだ
入社1~2年目は臨床で学会発表や論文発表ばかりしていたのですが、3年目になり尿糖計の商品企画開発を担当することになりました。研究しかしてこなかったので初めは企画のやり方や進行の方法も全く分かりませんでした。新しい部署のため、今まで企画に携わってきた人も少なかったので、さまざまな部署に意見を聞きながら進めていきました。その時に感じたのは、私たちはやはりメーカーなのだということ。モノづくりの企業なので、最初デザイナーが「こんな感じですかね?」と書いてきた平面図が立体になって、次は中に機械が入って動くようになり、店頭に並ぶようになる…。それを見た時は感動しました。これが「モノづくりなんだなぁ」と感じました。
健康のために、私たちができること
前述の通り、昔から予防医学に興味があり、現在もそうです。現在の部署が食品のグルコース計に携わるところですので、食生活から人々の健康に携わっていけたらいいなと思っています。人には「健康寿命」というものがあります。介護を必要とせず自立した生活ができる生存期間を指しています。寝たきりで何年も生きるというのは、当人も周りもとても大変なこと。健康寿命を伸ばしていくために、健康な時から自分のからだに興味を持って管理をしていってほしいと思います。健康な時に人は自分のからだに目を向けない人が多いですが、病気になってから対処をするのではなく、病気になる前に予防する予防医学を広めていければと考えています。