初めて抱いた、商品開発への思い
大学時代、就職活動の際にはさまざまな企業を見て回りました。その中でも象印の開発者の皆さんが、私の目には輝いて見えたこと、これが象印マホービンに入社を決めたきっかけでした。「自分の担当した商品が、市場に出た時の達成感」について説明されている姿が印象的だったことを覚えています。象印マホービンの商品はお客様にとって大変身近なもの多いため、その達成感は一入なのだろうと思い量ったものです。私もひとつの商品を手がけて市場に出し、「自分が担当したのだ」と自身を持って言える商品作りをしたいと思い、象印への入社を決めました。
モノづくりに包括的に関与できる喜び
象印で働く魅力は商品企画から新規要素技術開発、設計、性能評価、量産化業務のといったモノづくりのプロセス全体に関与できること。一部ではなく、全体を通して担当できることが魅力だと思っています。また、年齢や役職に関係なく、自ら手を挙げてアピールすれば、どんどんチャンスを与えてくれます。仕事をする上では、もちろん厳しい一面もありますし、繁忙期には残業も増えることもあります。ただ、良い商品を作ろうという思いでつながっている集団ですので、どんな壁でも乗り越えていけると私自身は感じています。
一つのモノを、全体で作り出すこと
入社3年目の終わりごろに参加した炊飯ジャープロジェクトは私のキャリアの中でも最も印象に残っている出来事と言えるでしょう。このプロジェクトは、それまで作り上げてきた市場や製品などの延長線上ではなく、白紙の状態から市場を見直し、画期的な製品を開発するという一大プロジェクトでした。開発だけでなく営業関係、広報、企画など、さまざまな分野の社員が集まり、「最良の炊飯ジャー」を作るということだけを考えました。それが、現在発売中の『極め羽釜』です。社内の違う部署同士の人間が集まり、一つの商品を作ることになったため、営業側の考え、企画側の考えなどを直接聞くことができました。まさに、社員が一丸となり、ひとつの商品を作り上げるという貴重な経験でしたね。
「暮らしを創る」企業の一員として
開発という立場上、設計業務が上手くいかなかったり、性能が要求通り出なかったりと、さまざまな苦労がありますが、それ以上に「なんとかしなければいけない!」という思いが、商品を担当していくにつれて強くなったと思います。理想の炊飯ジャーを確立する難しさはありますが、苦労が多いほど達成感は大きいもの。将来的には、調理家電のカテゴリーに捉われない発想と視点を活かした製品開発に挑みたいと思っています。象印なら、きっと実現可能です。常に生活者の視点に立ちながら、本当に喜んでいただける商品開発を進め、より良い暮らしを創っていくことができればと思います。